
| 繰り上げ返済について |
ローン |
| 2010.10.23 |
前回は住宅ローンの借り換えの話をしましたが、今回は今の住宅ローンの商品はそのままで返済を見直していく手段“繰り上げ返済”についてお話します。
繰り上げ返済のタイプはふたつ
繰り上げ返済には、「期間短縮型」と「返済額減額型」の2タイプがあります。
たとえば3000万円を35年返済・金利2.0%で借りた場合、返済が始まって3年目の終わりに100万円を繰り上げ返済したとします。
短縮型の場合・・・返済期間が1年6か月短縮 総返済額が約846,000円減る
減額型の場合・・・月々の返済が3,500円減額 総返済額が約354,500円減る
このように、最終的に返済する金額が少なくなるのは短縮型ですので、同じ繰り上げ返済をするなら短縮型で返済をすることをお勧めします。しかし、一度短縮型を選んでしまった場合、再びその期間分延長するなんてことはできませんので、これから子供にお金がかかるなどの理由がある場合は、無理に短縮型にする必要はないと思いますよ。
繰り上げ返済の額に注意 >
金融機関の手続きには『手数料』というものがだいたいついて回りますが、繰り上げ返済にも手数料がかかります。ローンの商品によっては、繰り上げ返済手数料をとらないところもありますが、中には「○○万円以上なら手数料無料」という場合もあります。利息を少しでも減らすには、できるだけ早めの繰り上げ返済に越したことはないですが、この○○万円以上の境目で手数料を取られるのも、なんか悔しいですよね。ご自身の借入先・ローン商品によって変わってきますので、一度ご確認ください。
基本的には、繰り上げ返済をすることによってその分の利息がなくなるわけですから、得なように聞こえます。でも次のような場合は、あえて繰り上げ返済をしなくてもいいのかもしれませんよ?
保険という考え方
ローンの残債額も少なくなり一気に返してしまえそうだ”という場合、さっさと全額返済してすっきりしたくなりますよね?しかし民間金融機関の住宅ローンの場合、住宅ローンの金利の中には“団体信用生命保険料”が含まれています。これは“ローン借入本人が万が一亡くなった場合は、その物件を相続する人が返済しなくてもいいよ”というものですよね。つまり死亡保険の一種なんです。
たとえば返済期間残り3年で、残債も300万・金利2%(元利均等法)の場合、月々の返済は85,928円ですが、このうち利息の部分は5,000円です。ですがここで、“もうローンをなくしてしまおう”と考えて300万円繰り上げ返済した後に、ローン借入本人が亡くなったら?繰り上げ返済しなくても団体信用生命保険によって残債支払義務はなくなったのに、“300万円払ってしまった”って考えちゃいますよね。
つまり、5000円/月で300万円の死亡保険に入っていると思えば、利息分の支払いももったいないわけじゃないんです。返済が終わりに近づくにつれて、残債(この場合は死亡保障額と考えてください)も減りますが、ローン返済の元金と利息の割合も利息の割合が減りますので、返済終了1年半前の頃には2,500円程度の利息(つまり保険料)しか払ってないことになりますしね。
返済期間に気を付ける
もともと借入期間の短かった人で、繰り上げ返済『短縮型』を選んだ場合、残りの期間のローン控除を受けられなくなる場合があります。たとえば、1000万円を返済期間:12年・金利:1.2%で借りた方が、5年目の返済終了後に300万円繰り上げ返済をし『短縮型』を選んだとします。すると、返済期間が3年半縮まり、返済期間は8年半ということになります。この場合、返済期間が10年をきってしまうので繰り上げ返済をした年からローン控除が受けられないということになります。但し、短縮した期間の利息もなくなりますので、どちらが得かは一概に言えないとは思いますが。
ローン返済が始まって初めの数年の頃の『短縮型繰り上げ返済』は、特に一気に返済期間が短くなるのでうれしくなってついつい頑張りたくなるのですが(特に女性にこのタイプが多いそうですけど)、“ご返済も計画的に”、ですよ。
文:キャサリン
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